人工股関節置換術に至るまで ③
フォンテンブローの岩山登りの後から顕著に痛みが増した股関節、ランオフをしても治りません。
夜寝ている間もずーっと痛いし、階段の上りに足が上がらない。
あ〜あ やっちゃったかな〜 って思いました。
そうこうしているうちに症状はどんどん進み、太腿を上げる、股関節を深く曲げる動作が痛くて強ばってしまってできません。
靴下をはくのにも、あいたたたー と言いながらゆっくり股関節をまげ足先に持って行くのがやっと、靴の紐が満足に結べない、ズボンに足を入れるのに太腿があがらないから床に持ってってすくうように足をいれるしかない‥‥等々、坂を転がるように普段の生活に支障がでてくるようになります。
靴下を履くのに最初は家族にお願いしていたのですが、毎日のことなので何とかしないと と思っていたところ、例のアメリカの友人Tちゃんからこんな便利物の紹介を受けます。
ソックスエイド(笑)
これは本当に便利ものでした。術後の血栓症予防のタイツを履くのにも大活躍しました。ぎっくり腰の際にも使えそうです。(そんな機会はいらんけど 笑)
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様子をみても痛みが取れないので、さっそくいつもお世話になっているスポーツ専門の一般医に相談、股関節専門の外科医の紹介を受けます。
過去のMRIやレントゲンの確認と、診察で私の股関節の可動域や痛みの具合を診た股関節専門の外科医の所見は以下のとおり。
- 臼蓋形成不全(骨のかぶりが浅い、生まれつきではなく恐らく成長期の発達異常)
- 骨のかぶりが浅い為、骨を支えるために関節唇が通常の人より発達していて長い。
- 長くなった関節唇に、運動による摩擦と思われることが原因の嚢胞ができている。関節唇回りには神経が多い、よって摩擦によって嚢胞が炎症を起こして腫れると痛みが増す、引くと痛みが小さくなるという状態だと思われる。(診断名ですと股関節唇損傷またはで股関節インピンジメントすかね?)
- 関節内へのステロイド注射がよく効くということだが、(また走るんでしょ?だから)数ヶ月おきにこのまま打ち続けるということはできない。炎症には効くが、骨には悪影響があり、身体の深いところに注射を打つので、注射が原因で感染症を発生する可能性もあり。ひどい感染症にかかるとその後人工関節の手術そのものができなくなる場合もある。
- 股関節唇損傷の治療には、内視鏡手術という方法もある。(関節周辺に小さな孔を数か所開け、そこから関節鏡と手術用具を差し込んで手術するようです。)
ただし再発する可能性が高く、特に50代の若くない年代には有効性が低い。(ここですでにカチンときます 笑)、その場合、術前より痛みの度合いが増す場合もあり、結局最終的に人工股関節手術になる場合が多い。
ついては、今後スポーツを続けて行くためにも人工股関節置換術が一番いい解決方法と思われる。
- 素材はセラミック x セラミックのヘッドにチタンのステム
- 3Dスキャナーを使ってオーダーメイド
- 前部からの切開 (筋肉の切開はしません)
- 入院は1週間
- 術後は、動作やスポーツの種類に制限なし
他のことは差し置いて「スポーツの種類に制限なし」、そこにめちゃくちゃ反応した私ですが、初めて会ったその私立病院の医者の私の第一印象は「鼻持ちならない金儲け主義 っぽい」(笑)だったので、「まったくー! ”制限なし” とか、調子のいいことばっかり言っちゃって! ランニングを続けるために人工股関節にしましょう とかってありえないわ〜」 と頭の中にテロップが流れ、「すいませんが、一度よく考えさせていただきます」と冷たく反応したのでした。
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昨日は、術後から処方されてる理学療法士のマッサージとリハビリ運動に行ってきました。リンパドレイナージのマッサージ最高!(手術した足だけしかやってくんないのが、まあ あれですが)そしてマッサージ中に、「あれ? なんか太腿前部に筋肉がついてきましたね!」のつぶやき。
おおー! 一昨日のランニングの効果が!
(そんなにすぐ効果がでるわけないじゃんョー。でも嬉しかったです。)
(
(公園のチューリップが真っ盛りでした。)