術後初めての診察 / 人工股関節置換術
パリマラソンでウォーキング デビューした2日後、術後初めての外科医の経過視察を受けます。
術後8週間目に突入。
退院時には、次回45日後(約6週間後)に診察 という指示でしたが、外科医が2週間の休暇をとっていたので遅れました。
(バカンスを非常に大切にするフランス。ハードワークの医師が、数ヶ月ごとにまとまった休暇を取るのは通常です。またの機会に紹介しますが、学校も実質2ヶ月半毎に2週間程度のまとまった休みがあります。)
病院に到着してみると待合室に数人が待機。
あ〜 予約時間が押して、診察が遅れている〜。
休暇明けだもんね。バカンスでお疲れだから仕方がないわね。
待合室で暇つぶしに質問事項をダラダラとメモに書き留める私の前を、秘書が通り過ぎます。
通りすがりに秘書:質問が沢山あるようね。先生は今日は時間が押してますから、診察後の質問は15分以内に切り上げるようにまとめてください。
私:(チッと舌打ちしそうになるのをこらえながら 笑)わかりました。(前々から思ってたけど 秘書、態度デカイわ。)
しばらくして診察が終わった患者さんと外科医が診察室からでてきます。
あれあれ? 外科医と秘書の目線が何だか変だわ、絡み合ってる〜。笑
あ〜了解。一緒にバカンス過ごしてたのね。
(すごいおばさん目線です。笑 私は別にいいんですどね。 それで態度デカイわけ、了解しました。)
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そしてようやく私の診察の順番が回ってきます。
レントゲン映像検査:問題なし(初めて自分の見たけど、ばっちり収まってます 笑)
《医師の所見》
筋肉の強度:対側とほぼ同じ
歩行:正常
可動域:屈曲度 すでに90度以上に屈曲できることができ言うことなし
外転 55度 内転 15度
傷口:良好、炎症なし
留意点:
・側面皮下に少量の液体あり
・術側が8mm程度長足。
医師から以下の指示があります。
- 液体があるということはまだ炎症が少しあるということですが、問題のあるものではありません。2週間程で引くでしょう。
- 8mmの長足は、手術をした際に、筋切除なく人工股関節を挿入しているので、その際に筋肉を非常に伸ばしています。それが原因と思われるものと思われ、今後もまだ徐々に収縮する可能性大。その対策として太腿前の筋肉のエクササイズが有効です。とりあえず少し様子を見てください。
足の長さが気にならなければ、次の診察は10年後です。随分先のことだけど、この診察は重要なので忘れない様にね!(二コッ)
それにしても、あなたの今日の表情が、術前と全然違うので僕は嬉しいですよ!(二コッ)
じゅっ 10年!(メンテは10年後! 一瞬聞き間違いかと思いましたが、正しかったようです。金儲け主義と思っていたけど、なんだかいい人だったみたいだなと反省。)
長足については納得。傾斜が大きい歩道を歩くとき、術側が高い方になると、なんとなく歩きづらかったもんね。
そして一番の私の関心ごとを聞いてみます。
私:(一応控えめに)お約束の6週間は過ぎましたが、ランニングはいつころから‥‥
医師:う〜ん この炎症が引く2週間後くらいから始めていいです。
私:えっとですね。ランニングというより、マラソンくらいの距離というのはやっていいものなのですかね?
医師:いいです。(あっさり)
私:その「いいです」というのは、(人工股関節が)例えば20年持つところが10年で再手術になるかもよ というような代償付き という意味でしょうか?
医師:そういう意味ではないです。はっきり言って、昨今の技術で強度が増した素材がどのくらいもつかというのはデータがないからわからない。
一般的に15年〜20年と言われているのは現在存在するデータからです。
もしかしたら30年以上大丈夫かもしれないし、その可能性も高い。
そうであるとしたら制限しながら限られた生活を送るより、好きなことをした方がよいと僕は考えています。(ま、これは私の既往歴を考慮していることからくる言葉かもしれません)
そして、そうなる可能性が高いという意味ではありませんが、何か不具合が発生した場合、人工股関節全体ではなく、その不具合部分のみを軽い手術で取り替えができるということもあります。
まあ、そんなことは今は考えず、あなたはもう病人ではありませんから、人工的な異物が入っているのを忘れて人生を楽しんでください。そういう意味でも、次回の診察を10年後としている理由です。
スポーツでは、ウォーキングはもちろん、水泳、バイクやElliptique(ステップマシーン)がおすすめですが、ランニングがやりたいならそれもいいでしょう。
あ、でもいきなり5キロとか走らないでね。他のパーツがやられてしまいますから。
それと転倒には気をつけて。
トレーニングの具体的な内容は、かかりつけのスポーツドクターに相談してください。
(注:私がネットで調べた限り、ランニングに対しては禁止や消極的なデータの方が圧倒的に多かったので、当事者の方は主治医にご相談くださいね。ただしランニング可能と言っている医者がいるという事実は、早速ポジティブエネルギーに変換してチャージしてください。)
おー とてもいい先生だったじゃないですか! 疑って本当にすみませんでした。
しかしながら、この外科医、これから数ヶ月とか1年周期で生涯お会いする医者の1人に加わるなと思ってましたが、次回が10年後ということで、ご縁はやっぱり薄かったな。(私の最強のパートナーの一員には加わらず 笑)
それにしても10年後、互いどんなんになっているのかしらん?(笑)
でも、8mmの件はちょっと気になるから、様子をみて近いうちにまた予約をとることにしよう。
秘書の部屋に行き、お会計をします。
秘書:どうですかご気分は?
私:(ある意味 外科医よりも上から目線)良好ですよ。本当にいい手術をしてもらったと思っています。でも長さに問題があるからまた近々再診すると思いますけど。
秘書:先生はここのところ立て込んでて、非常に多忙でお疲れだからすぐに予約取らなくてもいいわよ。足の長さの問題なら、夏休み明けくらいまで待ってもいいと思います、いやそうしてしてくださいね。
私:‥‥‥(あなたに指示されたくないわよ。先生が忙しすぎて2人の時間が確保できない苦悩はわかるけどさ 笑)
その夜、主人に経過診察の結果と秘書のことを報告。
主人:僕も前回からそうかなと思ってたよ。
で、我々の手術費がでっかいダイヤの指輪なんかに変わってなかった?
・・・・💡
あ〜っ!!
かわってた〜!!! (笑笑)
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今日のウォーキング:5.8 km
メモ:いつもの場所の痛みは今朝はほとんど消滅。 明日、走れるように今日は我慢してみる。
筋トレの後、痛みからの回復に2日かかる現状が判明。
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夏時間のパリは日が長いです。
現在は6時頃に日が昇り、21時半ころやっと暗くなりはじめるパターンでしょうか。
これから6月の夏至に向けてまだまだ長くなります。
昨日は夕ご飯の後ゆっくりし、もう一度散歩とかに外出。
(その割にはランナーが少なかったな。フランス人そこまでストリクトに練習しないのかも。)
多くの人が川岸に座りこんでワインを飲みながらボソボソと語り合っていました。
頭にネクタイのはちまきで絡んでくる人とかは いません。(笑)