チェン風にすれば? / 人工股関節置換術 退院後 ➃
皆さん タイトルにもそろそろ飽きてきたかと思いますので、少々アレンジして見ました。 笑
さて、パリマラソンまで後1週間というところで例のラクダの女よりSMS
ラクダ:あんた、マラソンどうすんの?
私:どぅ って、応援に行くわよ
ラクダ:ふ〜ん で、走れるの?
私:走れないわよ。(まだ試してないけど)
ラクダ:ねぇ、思ったの チェン風にすれば?
チェン、それはラングループに時々登場するパンダの国から来た若者です。
走ってるかと思えばそうでもなく、イベント事を求めて突如登場する感じ。
問題は、フランス語も英語も片言なのに加えてアクセントが強く、私には全く理解不可能の、会話不成立状態。(それは私側にも同じ問題があると思います。今思いついた案ですが、漢字で筆話できるかも!別にどうしてもわかり合いたいという訳ではないですが。笑)
そうであることがお互いわかっているので時々顔を合わせても一切会話せず、彼についてはあまり知識がありません。
シューズはいつもUltra boost オンリー(約200ユーロ也)そして何足も持っている。練習してない割には、いつもタイムがそこそこなので、ウルトラブースト 一度試してみたいと思っていた私でした。
以前にアビバをはじめとするラン仲間に「彼の言ってること理解できるの?」と聞いたら「フィーリング」と言われました。 笑
話を戻します。
私:チェン風ってなに?意味わかんない。
ラクダ:だから、スタート → メトロ → ゴール ってことよ!
私:え〜っ! 信じらんない! いつもそれやってるの?
ラクダ:あんた知らないの?チェンが走るのはマックス20kmまでよ。
今回も、15kmで一旦離脱 → メトロで移動 → カフェで休憩 → 合流してゴール の予定らしいよ。
私:全然知らなかったわ〜(FBとかにいつも立派なゴール後の写真のせてるじゃんよ)
ラクダ:だからあんたもそうすればっ てことよ。
私:(モラルの問題は置いといて)私にはその勇気はないよ。
ラクダ:ふ〜ん だったらこれは?
スタートはせず、最後だけ歩いてゴールすれば? どうせ高い参加費払ってるんだし。
私:えええー! ありえないわ。
ラクダ:サイボーグの身体になった後の初めてのメダルになるじゃんよ。(でた byアビバ)
私:ないわ〜。
と、返事したもののそれから頭の中が🌀
35km 地点近くにメトロの駅がある。その先はブローニュの森、ゴール1km前まで公共交交通機関のアクセスなし。
ゴール前1km地点での合流は困難多し。観衆も多いし。変すぎるだろそれは。
35km地点ならどうか。7km 歩けばゴール。7km なら歩けるが‥‥途中横入りの勇気があるのか‥‥ない。
翌日も🌀「サイボーグの身体になった後の初めてのメダル」が響く。
悶々としているうちに、だんだん何だか参加したくなってきてしまいました。
早速事務局に問い合わせます。
大まかに言えば「ゼッケンがあるんだったら勝手にすれば」の回答。(こういう時はラテンで良かった 笑)
マラソン2日前の金曜日にラクダより再びSMS
ラクダ:あのさ、35km地点に応援に来てよ。12時半くらいに通るから。
私:私さ、あなたの案を採用したよ。歩いて参加するからあなたの応援はムリ。
ラクダ:え〜 じゃあ一緒に走ろうよ。35kmでへろへろになっているからあんたの速度が丁度いいくらいよ。(でたよ〜! で、返信せず 笑)
メッセージは一方的に続々と続きます。(日本語変だな たぶん)
ラクダ:大体そのくらいの時間に通るからあんたが私をみつけるんだよ。
ラクダ:ウエアはまだ決まってない。でもキャップかぶってるから。でもまだ色決めてないけど。
ラクダ:35km地点に12時半だよ!OK?
もう!何言っているんだか。
いつも後半失速してんじゃんよ。
5万人以上の参加者から、キャップかぶってるってダケで、どうやってあんたを見つけるんだよ
と頭の中で唱えながら、どんどん入るメッセージをシカトし続けます。
そういう時は我慢できない壮年女子、速攻で電話が鳴ります(笑)
電話には出ず、SMSを返信します。
「ムリ!」(笑笑)
これで心は決まった。35km地点にメトロで乗り付け、ゴールまで歩こう。
ゼッケンをつけたTシャツはメトロの中は上着で隠して っと。
5時間前後でゴールする人達のタイミングで35km地点にいけば、たぶん歩いている人ばかりで目立たないだろう。
残り7kmなら1時間ちょっとのウォークでゴールできるはず。
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マラソン当日、快晴。最高気温25度の予想。
(数日前の最高気温とは10度以上違う突然の夏日)
メトロで30分で現地につくから、12時30分ころに自宅を出ればいいかと計算し、
あ〜 今頃スタートだな〜 とか考えながらダラダラと朝を過ごす。
歩くだけなので準備が簡単ですぐに暇になり、日差しが強そうなので窓を開けてみる。
冷たい室内に夏のような風が吹き込んでくる。(パリの家は基本的に石造りなので、家の中はひんやりしています)
あ、こりゃダメだわ。暑すぎる。
予定より出発時間が1時間以上早いけど、夏日の太陽の中を一番暑い時間帯に1時間も歩くのは辛いので、さっさと出かけよ〜。(我慢できない壮年女子です 笑)
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メトロをでて12時頃に35km地点に到着。
(同じ車内に2人、ゼッケンをつけた汗だくの壮年男性が乗っていたのにはまた驚きました。ここにもチェン風。本人ではなかったけど。)
目の前を3h30のペーサーが走り抜けて行くのを発見。
は、早すぎた到着が。 歩いている人あんまいいないし。
どうやって合流しようかな? と上着でゼッケンを隠しながら、何気に応援しながら歩道上をランナーの流れに沿ってに進みます。
次に3h45のペーサーが通り過ぎます。
1kmくらいの距離を、応援しながらも(どうしよう どうしようと思いながら)歩道を歩いていると、歩いているランナー(これも日本語変だな)のボリュームがだんだん膨らんできます。(一応ラクダの女も探してみる。時間が早すぎて、彼女がいる訳ないけど、キャップをかぶっている人がいると見てしまいます。笑)
そんな時、前方に1人のランナーが歩道側に出て座り込んだのが見えます。
そしてそこにはリサイクル用のでっかいゴミ箱が。
今だ!と、ゴミ箱の陰で上着を脱いで、そのランナーが流れに戻る後ろから、私も何気なくマラソンの大群の中に入り歩きます。
もうそれは本当にドキドキもので、一瞬のうちに心拍はマックス、冷や汗で汗だくになります。様相が回りのランナーに近づけてよかったけど。 笑
ランナーの皆さんに邪魔にならないように、できる限りの早足で道路の端を歩く歩く、歩く歩く。
歩くのってやっぱり時間かかるわ〜 と思いながら、前方遠くにタワーが見えてきます。
そのタワー手前を右に曲がればゴールのある凱旋門という いつもの目印。
タワーまでがんばろ〜 (歩く)スピードを上げます。
タワーが全然近づいてこない💧
その時、流れが左に曲がります。あれ?おかしい。ココに左折はなかったはず。
しかたがないので左折します。そうしたら向かい側の道路に今度は戻ってくるランナーの流れが見える。
え〜 ここで距離稼ぎですか〜。
今年のコースマップは全然見ていなかった私。
もし走って参加していたらこの38km地点での迂回は絶対大撃沈していたはず。
そして目の前には、鎮座ましますLVMHグループ発、話題のルイヴィトン美術館!(Fondation Louis Vuitton)
(写真はお借りしました)
今年はスポンサーとしてがっちり出資されたのね。
コースマップ見なかった自分が悪いけど、この建物の前まで行ってわざわざ迂回して帰ってくるのはつらい。ランナーの皆さんお気持ちお察しいたします。
この迂回が終わった後はいつものコース通り、目印のタワーもどんどん近づいてきて、最後の1km地点では、ゼッケンなしで参加しているランナーを見つけては、退場を命令を出しているボランティアのおじさん達の検閲にも引っかからず(というか私はゼッケンはつけているので大丈夫だったのですが、この地点から横はいりすることにしなくて良かったと ほっとしながら)。
そして、ラン友達を応援にきていたラン友が偶然私を見つけてくれて、盛大な応援を頂き、ゴールまでの数百メートルは、歩いているのに毛が生えた程度のスピードですが、一応走ってゴール! 無事、サイボーグ初のメダルを獲得したのでした。
(その数百メートルの早足で汗が倍増してくれてメダルもらうとき汗だくでよかった。笑)
PS:
・チェンも予定通り スタバで休憩後にゴールしたようです。
・予想を反して最終的に8.5km(最初の応援を入れると10km近く)歩いたことになったのですがゴール後の感想はと聞かれると、物足りないの一言。
・ほんの少しの小走りだけど股関節は問題なさそう。(医師からは、今週から走って良いの指示だったし)
・帰りのメトロでヨレヨレになっている 事実を知らない男性人からの「なんでそんなに元気なの」の目を横目に 申し訳なかったり、ちょっとおかしかったり。
最後に、マラソンのモラルに反すると気分を害された方がいたらごめんなさい。
遠いラテンの超個人主義の国で起きた、この後マラソン何回でられるかわからない壮年女子の出来事なのでココはさらっと見逃して頂けますように。
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昨日は義母からの突然の「パリに行くわよ」の襲撃にあいバタバタだったのでした。
昨日のウォーキング:部屋の片付けで歩数は踏んだはず 笑
息抜き休憩のカフェが美味しかった。