てつおさん(昔の話)
カリフォルニア時代は何だか涙を流しながらゲラゲラ笑うことが多かった。学生時代もそうだったけど、就職した後も。
勤務先の日本人ガールズ5人の中で私は下から2番目だったんだけど、色んな国の人種が混ざる環境の中で、上司と部下の関係を保ちながらも日本人女子5人でつるんで色々楽しんだ。
「今日からダイエットだから、ランチはおにぎりたった一個よ!」とか自慢げに言い放ったTちゃんの、テーブルに出したその2個分はあるかと思われる巨大サイズに笑が止まらなくなったり。
オフィスは34階にあったのだけど、新人で入ってきたブロンドのエリート男子が、初日に膝下の辺りまである大きな窓ガラスから下を見下ろした途端、恐怖で耐えられなくなって、すっ飛んで帰って「え〜 マジ〜」ゲラゲラとか、
独立記念日の飛行練習で海軍のブルーエンジェルスがビルの横を通った時に、パイロットと目があって「なんてカッコいいんだろう キャー♡」とか思った後、そこにいるなんとも冴えない「てっちゃん」をみて一瞬固まり、笑が止まらなくなったりとか‥‥
(今よく考えるとパイロットと目があうことなんてありえなんだけど、当時はそう信じてた)
そして24時間サービスのセクションには、Graveyard shift(深夜勤務)の「てっちゃん」という日本人男子がいたのだけど、この人には本当にナチュラルに色々笑わせてもらった憎めない人だった。
バリバリの関西なまりがあったけど、どこが出身かは知らない。
アメリカの市民権を申請していたけど、それが全く進まないとかで、確かその当時で10年は日本に帰国していないと言っていた。
当時、私はケーブルカーか市バスで通勤しており、その切符は乗った時間から1時間半の間使い回しができたので、私が朝出勤するとヨレヨレな感じで勤務が終わるてっちゃんに切符を渡してた毎日。
「おはようさん」の関西なまりの挨拶が毎朝の私の仕事の始まりのサインだった。
てっちゃんとTちゃんとは年頃も近いためか、私はなぜだかとてもウマがあった。
ゲイ地域にある日本人のおっちゃんカップルが経営している寿司屋に行ったり、危険地域の超美味しくてめちゃめちゃ安いメキシカンに行ったり、自宅でポットラックしたり、週末夜勤のあけるてっちゃんを待って、4時間くらい車をぶっとばしてヨセミテにハイキングに行って、アーミーキャンプのようなベッドに毛布1枚だけのテントキャビンに3人で泊まったり‥‥ 今でも楽しかったシーンが溢れる。
一度、普段からぜんぜんイケてないてっちゃんのワードロープをTちゃんと見立ててあげようと3人でショッピングモールに行ったことがある。
どうせならGapなんかよりもう一段上のAbercrombie & Fitch(アバクロっていうの?)にしましょう!ということになった。
そして試着室からスラックスを履いてでてきたてっちゃんの姿に私とTちゃんは顔を見合わせて、お腹を半部に折ったまま笑が止まらなくなったのだ。
だって、それはまるで「殿中でござる〜」だったんだもの。(ゴメンね てっちゃん、本当に私達、悪かったです。っていうか、もしかして てっちゃんそれわざとやってた?)
(お借りしました)
パリに転勤後も会社に日本人はいたのだけど、そういう「笑が止まらないこと」がなかったのは、スカしたパリの日本人の前でざっくばらんにできなくなったせいか(元来フランスが好きでパリに来ている日本人って、イギリスやUSAの英語圏を目指した人とは本当に違いを感じます)、この冷たくて暗くて長〜い冬がある気候のせいか、年齢のせいかはわからないけど‥‥
何も考えずにゲラゲラ笑えてた頃が懐かしい。
あのゲラゲラは青い大きい空の下だからだったのかな。
一昨年SFに行った時、Tちゃんと一緒にてっちゃんが出現しそうな場所をさがしたけど見つかんなかったわ。
Tちゃんにその後も捜索をお願いしてきたけど、もう一回是非 君に会ってみたい。
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今日のランニング:E pace 45分
今日も暖かく、いいお天気でのジョグは楽しいばかり。
それでも初心に戻ってフォームに気をつけながら走っていると結構疲れる。
ジョグだとやっぱりケイデンスが落ちるので、ジョグの時はメトロノームしようかと思う。
走るってことは「片足だけが地面に着地する」ってことをいつも忘れてるかなと思う。
イースターが待ち遠しい。
今はパンジーの季節なのか‥