師匠の挑戦
70近い師匠は本当に典型的な仏白人で、白人しかいない田舎にいる人ならわかるが、人種のるつぼのパリにいるのにとても閉鎖的な部分がある。
例えば食べ物。
ランチでは、近くの肉屋で調達してきたお惣菜を大抵食べている(こちらの肉屋は大抵ホームメイドのフレンチお惣菜も売っている)
師匠が買ってくるのは牛、豚、チキン等のロースト肉とじゃがいものピューレだ。
食後のチーズも肉屋で調達できるので、カマンベールなんかを丸ごと買ってきて冷蔵庫に保管し、毎日数切れずつ切って食後に食べている。本当にザ・フランス人の食事。
時々ピザなんてものも食べるが、フレンチ以外ではそれくらいなものか。
私がランチに、アボカド+クリームチーズのサンドイッチなんかを食べていると、「アボカドなんてものは気持ち悪くて食べられない、そしてその白いもの、Sorry それはチーズと名付けていい代物ではありません!」ww
>食べたことないくせにー。
そんなんだから、アジア食は遥かかなた、中華の焼きそば くらいしか食べたことない、というか食べられないみたいだ。
私:アジア食にも色々あって、日本とか韓国とかタイとかあるのよー。美味しいんだよ一度トライしてみたら?・・・と、新たな世界への導きを試みる。
「日本食には興味がある」というのだが、生魚は「うぅー」怖くて食べられないから絶対嫌だというw
こちら日本食と言っても中国系の人が経営しているなんでもありが主流で、無国籍系の巻き寿司、チラシといえば生サーモンだけ(あれ?ご飯が酢飯でない?wということもあったり)、やたら甘いタレの焼き鳥、その甘いタレのついたチーズの牛肉巻き串焼きなど・・日本人からすれば日本食ではないものばかり。私的には日本食を食べたい時にそれらを食べたいとは思わないけど、アジア食と思って食べればそれなりに美味しいものだと思う。
私:あのね、本当の寿司とか食べたらきっと好きになると思うよ。それと日本のレストランは食事別に別れているから、ヌードル系ならそれ専門、うなぎならうなぎだけ、寿司なら寿司や刺身だけってことになるのよ、次回レストランがオープンしてチャレンジするときはそんなのを目安にレストラン選んでみてよ。
師匠:あらあら、そうだったの? じゃぁパリにある日系レストランはほとんどが本物じゃなさそうだw
私:そういうことになるね。この近くで検索してみたけど日本人経営らしきレストランはなかったよ。UberEats系も遠すぎてダメだ。
師匠:生魚はだめだけど「アジアのラビオリは好きよ!」(フランスでアジアのラビオリとは、「餃子」のことを言うw)
私:では韓国は? よさそうなのが近くにあるよ。韓国ならラビオリもあるよ。
スパイシーは大丈夫?
師匠:大丈夫
私の利用するバス停の前にあるの気になってたのだw
昼で上がって帰るとき、結構テイクアウト待ちの人がいつも待っている。
現在コロナ規制でレストランはネットか、入り口でその場注文するシステムのみ。テイクアウトでもレストラン内には入れてはいけない規制なので、お店の人が入り口で注文を取って、できたら入り口まで持ってきてくれるので、その間外で待つ。
待ってる間、暇だからワンショットw
私はこれを
師匠は「石のどんぶり」という名のメニューの中で、「牛、豚、チキン、鴨、イカ」の中から「鴨」を選択
(鴨肉を選ぶあたりがこれまたフランス人、箸は使えないのでさっさとマイフォークとナイフを出すw。ラビオリがついているっていうのに、師匠はアラカルトで別に6個入りの餃子もオーダーした)
まぁちょっと仏人向けにアレンジしていると思うけど、とても丁寧につくられたお弁当で彼女も私も大満足でした。
私:やっぱりレストランで食べないとプレゼンテーションとかが違ってて残念だけど、どお?初めて食べたコリアン料理は?
師匠:ウィー とても美味しかったよ、特にラビオリw
でもね、1つだけどうしても口に合わないものがある(と顔をしょぼくする)
私:なに
師匠:↓
ワハハ、この国の料理の醍醐味の1つであるそれを「嫌い」とか言ってる・・どーしようもないw
いいよいいよ、これからは私が「それ」喜んでもらってあげるww
はぁ 早くレストランやカフェ、開かないかなぁ。